イーチン・タロットってなに?
それではタロット話のはじまりとして、
「イーチン・タロット」から話をはじめましょう。
これは何かというと、易カードですね。
易の64卦をカードに直したものです。
易の卦というのは、初心者にはわかりにくいものです。
ですからこうしてカード状にして、絵にして見ると覚えやすいですね。
しかし私はまったく使っていません。
この水墨画イーチンカードで占ったことはありますが、いまいち合わなかったですね。
イメージが全然わいてきません。
あと、易をカードにする意味がわからないっていうか。
例えば、イーチンカードから一枚引いてみましょう。
もし普通の相性占いだとすると、
この一枚で過去現在、それぞれの相性、気持ちなんかが出てくるわけです。
イーチンカードで、普通のタロット占いのようにカードを何枚も使って占っていると、情報が多すぎて混乱してきます。
じゃあずっとワンオラクル(一枚だけ引くやり方)なのかい?
それに易というのは「変化」を見る占いです。
水風井から水天需に変化する。これは一爻目が変化しています。わかる。
しかしイーチン・タロットで水風井の隣に地天泰があったからといって、
それは「変化」していることになるのか?
卦の連続性に、どうも納得できません。
それじゃあ普通に易を立てたほうがいいだろう、となります。
で、上で「初心者の方にはおススメ」と書きましたが、
これもどーでしょーか。
なぜなら易というのは、抽象度を高めれば高めるほど当たるからです。
例えば、井のカード。
これはだいたい「井戸」が書かれてると思います。
日常のことを繰り返すのによい時です。
しかしそれだけではなく、目の前には困難(水)があって、
自分は立ち往生(気迷いの風)している、と見ることもできます。
易それ自体は、とても融通無碍な読み方ができます。
だから「これはこのカード」としてビジュアルで覚えるのは、どうなんでしょうか。
かえって読みが狭くなりはしないかな、と心配するのです。
特にイーチンカードはコレクターズアイテムの趣が強く、
「何でこの卦にこの絵がついてるのかよくわからん」というものがあります。
初心者の方がいきなりそんなカードから入るのはいかがなものかと……。
「どうしても64卦が覚えられない!」という方は暗記用に買ってみるのもいいかもしれません。
その場合はベーシックな高井紅鳳氏の易占タロットや、はじめての易タロットがおすすめです。
イーチンカードを使いこなせる方もいるでしょうが、私は少し不便に感じました
これを使うなら、カードに合わせた独自の使い方を習得しないといけないでしょう。
イーチンカードは易をかみ砕いたものですが、
「イーチンカードだから簡単!」というわけではありません。
まあ、易に王道なしってことですね。
コレクターズアイテムとして買うにはいいでしょう。
占いテーブルの上が中華っぽくなります。
➡ こんなことを言いながらも「イーチンタロットの占い方」をご紹介しています。
そちらもどうぞ!
画像はすべてカードの履歴より。
ここのお店は非常に画像が見やすいです。