子どもの「感情」を恐れる親たち(3)

たとえば、子どもがいじめにあって「学校に行きたくない」という。

この時あなたはどうします?

 

正解なんてないですよ。

でも、問題のある親は往々にして子どもの気持ちを無視します。

 

また、面倒くさいから「いじめられる方が悪いんだろ!」とかいったり、

理解のあるフリをしたいから「じゃあ休みなさい」といったり、

こんなことママ友にバレたらなんて噂されるか心配だから「勝手にしなさい。あなたの人生だからね」と突き放したり……。

 

どうも、この太文字のノンバーバルコミュニケーション(非言語系情報)部分がダイレクトに伝わってしまうようです。

「何を言うか」じゃなく「どういう心でいうか」が試されているようですね。

 

これほんと難しいですよね。

いくらコーチングテクニックでいうこと聞かせようとしても、真心とか無償の愛がなきゃあダメってことです。

 

「〇〇すべし」ではなく、いったんはお子さんの気持ちを理解しようとしてみたらどうでしょうか。

 

 

とはいえ、何でそこまで子どもの心を無視する/恐れるんでしょうかね?

 

あの~、言いにくいんですが、ご自分の育てられ方に問題がなくはなかった……んじゃないですかね……。

 

ご自分がいじめられていた時、ご両親はどうしましたか。

あなたを無視したり突き放したり放置したりしたんじゃないですか。

あるいは、あなたが「心配かけてはいけない」とグッと飲み込んだりとか?

 

自分が甘えられなかった人は、他人の甘えにとても厳しいです。

💡 三歳児に「自立心に欠けててどうしようもない!」と言ったりします。

 

あなたが自分のネガティヴな感情を無視してるから、子どもの感情も無視しようとするのでは……ないかな~。

 

あなたのお子さんが中年ひきこもりで自立していないのは、

あなたがあなたの親御さんから自立できていないから……なのかもしれませんよ。

これいうと猛反発されそうですが。

 

経済的自立だけが自立じゃーありません。

 

 

今回のおすすめ書籍はこれです。

『魂の殺人』アリス・ミラー著。この分野の古典ですね。

親から子、子から孫、孫からひ孫へと受け継がれる「闇教育」について書かれた本です。

 

親子問題が行き詰ってどうしようもないなら、

子どもをカウンセリングに行かせるのではなく、ご自身がカウンセリングに行かれた方がてっとり早いですよ。

 

よく、中高年ニートを描いたイラストで「わがままでネットざんまいの息子、それを心配そうに見守る両親」という図がありますね。

あれ、ですわ(笑)

 

そうなるにはそれだけの理由があります。

 

またそれは「育て方が悪かった」というより、

あなたがあなたの親との間にあった未解決な問題を、子どもとの関係で繰り返しているだけのことが多いです。

 

そしてなぜあなたがその問題を直視できないのかというと、

おそらく「両親=善良で正しくイノセンス」という幻想を抱いていたいから……なのでは?

 

まあ「子どもが問題で」「子どもを何とかしなきゃ」という前に、

いったんご自分の成育歴を振り返ってみた方がいいですね。

 

「いいえ、うちは何も問題ありません! 円満な親子関係でした」とか即座にいう人ほど、ヤバい。

ですね、ハイ。