シカくさい春日大社(2)

さて、占い師、スピリチュアル関連での神社探訪記といえば、

「こういうパワーを感じました」とか「神様からこういうメッセージを頂きました」とかいう内容が定番ですね。

 

霊能力者にも、大きくわけると二つの派閥があるようです。

・神社でお願い事をするな。参拝者の我欲で神域が汚れる。感謝だけしてろ派。

・神社でお願い事をするなら、神様の得意分野をちゃんと調べて、住所氏名をきちんと言おうね!

ご利益が一切ないなら参拝なんてするわけないじゃない? 現世利益推奨派がありますね。

 

はあまあ、これどっちなんでしょうね~。

 

どうやら視えるらしい占い師さんは、やたらと神棚の扱いにピリピリしていて、

神仏に対して、おそれ敬うような態度を取っていましたが……。

 

でもまあ、私が書きたいのはシカのことです。

 

 

シカ。かわいい。

側溝に入って涼んでるのがかわいい。

 

でもちょっとこわいですね。

 

私が参道で立ち止まって、カバンからペットボトルを出そうとしたら、

でっかいシカが、むくっと起き上がってこっちにくるんですね。

 

いやいや、ちがう、ちがうよ!

カバンから何か出す=せんべいあげようとしてる んじゃない!

 

おまえは食器をカチャカチャ片づけてただけで「ゴハンの時間だ」と勘違いして飛んでくる飼い猫かよ!

 

うわっ、追いかけてくる。

それに、大きいのがきたら小さいのもついてくるぞ!

 

シカが迫ってくる。

あわててシカせんべいを買いました。

 

お店の人が、せんべいにまいてある紙をびりびりと破きながら、こう言うのです。

「早く、早くあげて!」

ホラー映画みたいなノリです。

 

お店の人から私の手にせんべいが渡った瞬間、もうシカが突っ込んでくるんですね。

ツノの立派なやつもいるし、こわいですよ。

(まだツノ切りの時期ではないようです)

 

私は襲われないように必死に鹿せんべいを投げました。

 

せんべいがなくなるまで、10秒もなかったですね。

私はシカせんべいがどんなものか、どんな証紙を巻いていたのか、まったく記憶に残っていません。

 

 

神様のお使いからのメッセージは間違いなくこうです。

「せんべい よこせ」

 

それで、シカとたわむれていたせいか?

家に帰って上着を脱いだら、服からふわりとシカの匂いがするんですよ。

あの動物園の匂いが。

 

うわあ~……。

 

春日神社の神さま、建御雷命(たけみかづちのみこと)は、鹿島神宮から白鹿に乗ってやってきたとされてますが、

ぜったい、着物がシカくさくなってたと思いますね。

不敬とかそういうことじゃなく、事実として。

 

え~と、春日大社の不思議な話?

そういうのできたら良かったんですが、あいにくと何もなく。

 

昔から「あそこの神社には神様がいる」「今は留守にしてる」とかいう占い師はいましたが、

ホントにそんなにハッキリわかるの?

 

私は幽霊とか神仏が見える系じゃないからつまんないですよ、ちぇっ。