母から嫉妬された娘は『第一希望』を選べなくなる
昔々、娘にいろいろ文句をつける母親がおりました。
・娘が自分の好きなチョコケーキを食べていると、母親はこういいます。
「まあ~、そんなの食べてると、ブタのように肥え太ってしまうわよ」
・娘が母親に「バレーボール部に入りたい」というと、こういいます。
「そんなの危ないじゃない! 顔にボールが当たったらどうするの!」
・娘が母親に「結婚したい人がいるの」というと、こういいます。
「そんな男は学歴と給料があーでこーで、絶対に幸せになれないわよ!」
だけどこの母親が、シンデレラ家の継母のように、四六時中娘をいじめているかといえば、それは違います。
娘がインフルエンザにかかった時は、手厚く看病してくれました。
娘はそれを見て「ああ、やっぱりお母さんは優しい人なんだわ」と思います。
だけど、娘がたったひとつ、気づいていないことがありました。
母親は、自分に嫉妬の感情を抱いているのだと……。
母親が文句をつけるのは、娘が最高にハッピーな選択をした時だったのです。
母親は、娘が幸せでいると、いじめてしまいます。
だけど、娘がほどよく不幸だと、ヨシヨシとかわいがります。
そうやって育てられた娘は、どうなってしまうのでしょうか。
どーも、黄玉です。今回は前振りが長かったですね。
「嫉妬うずまく母の心の闇にメス!」の回です。
大人になったなら、選択しなければならないことが山ほどあります。
仕事するならどっちの会社? 結婚するならどっちの人?
でもぉ~、無意識のうちに第二希望を選んでしまう娘がいます。
その原因は、母からの嫉妬。
母親「私はダメな人間だ→身近な娘が妬ましい→なによ! そこまで幸福にならなくったっていいでしょ!」
まあだいたいにおいて、夫との関係がいまいちな場合が多いですよね。
自分が不幸だから、相手を引きずり下ろしたい。
そぉーいう母親に育てられると、娘は無意識のうちに、自分が幸せになることにブレーキをかけてしまいます。
そう、大人になった娘は『第一希望を選べない病』にかかってしまったのです。
だって、自分がハッピーになれば、母親は不機嫌になって、文句をつけてくるんですから。
自分にとっての第二・第三希望を選びがち。
――ただし!
その真の原因には気づいていないことがほとんどです。
「私って自信ないし……」
「もうちょっとお金を稼がないと……」
「本当に好きな人より、二番目の人と結婚したほうがいいっていうし」(誰もそんなこといってない)
これってよく「自信がない」「セルフイメージが低い」など、自己価値の問題と混同されがちですが、そうじゃないんです。
娘が本当に恐れているのは「母親を不機嫌にさせること」です。
そういう幼い頃の気持ちが、今も心の底に残っていて、第一希望を選択しようとすると、強烈なブレーキがかかってしまいます。
そしてこれは、社会的な成功度とは、あんまり関係ないです。
「ハーバード大学とオックスフォード大学、両方から招聘されたわ」なんて恵まれた状況があったとします。
凡夫からすると「どっちもすげえな!」ってもんでしょう。
そんな時でも、本人的には必ず第二希望を選んでしまいます。第二希望を選んだほうが、なんだかホッとしてしまう。
でも、自分の本当の第一希望じゃない。そこに苦しみが生まれる。
➡ このゲームのルールは「自分が最高にハッピーになる選択をしてはいけない」というものです。
そのため、もともと能力が高い人は、周囲からいわれるがままの道を歩み、結果として社会的に成功していることあります。
問題は、ハーバードとオックスフォードどちらが吉か、ではない。
💡 その前段階に、育ちのトラウマとして「第一希望をスムーズに選べない」という状況がある。
私が解決したいのは、そこなんですよね~。
まあ、毒親の本質ってのは、これですよ。
あなたの幸せを祈ってくれない。
あなたがほどよく不幸であることが、親の喜び。
もしあなたが自分の幸福を追求したら、それは親の悲しみとなってしまう。
あなたは、ここに強烈な葛藤を感じるわけです。
「私が幸福になると、お母さんを悲しませてしまう」と。
でもちょっと待ってください。
自分の幸福な姿を見せられないって、それってどうなんですかねえ~。
「親友には、自分の幸せな結婚式の写真を見せられないの!」
……いや、それ、親友ですか?
まあー、なんにせよ、あなたはどこかで「親を幸福にする」ことを断念しなければならないでしょう。
私は毒親問題で大切なのは、愛でも許しでもなく、断念とか諦めだと思いますがね。
いかがでしょうか?