あなたは「いじめ」の誘惑に打ち勝つことができるか?
まずは、現代アートの話でもしましょうか。
マリーナ・アブラモヴィッチってアーティストを知ってますか?
自分の肉体を極限まで生かした、ヤバい系のパフォーマンスをしてます。
何がすごいってコレ。
パフォーマンスアーティスト、マリーナ・アブラモヴィッチの悪名高き代表作《リズム0》(1974)
彼女は美術館の中に立っています。
その前には「羽根、靴、バラの花、ぶどう、香水、ワイン、パン、ナイフ、ハサミ、鉄の棒、カミソリの刃、さらには弾を一発込めた銃」があります。
あなたはどーする? 結末はリンク先をご覧ください。
さて、昔ドイツではホロコーストが行われました。ご存じ、ユダヤ人死ね死ね計画です。
しかしその前に、ドイツ国内では「T4作戦」が行われていました。
「生きる価値のない生命を殺そう」という思想のもとに、障害者を次々に殺していきました。
その「障害者」とはどんな人たちか。
身体障害者、知的障碍者、結核患者、てんかん患者、難治性の病気の人々です。
特に精神病患者が多く、その中には「最近、ちょっと鬱気味だわ~」みたいな人まで含まれていたそうです。
ドイツ国内のキリスト教会が反対したため、T4作戦は中止になったのですが、殺人はそれからも秘密裡に行われていました。
後々は「障害者でもなんでもないだろ」っていう、外国人とのハーフの子どもや、傷病兵が殺されました。
殺したのは、中止命令に反発した病棟の医師たちです。
自主的に殺人を実行したわけですね。これは「野生化した殺人」と呼ばれています。
「反発」ってなんやねん。そんなに血に飢えてんのか。
もしかしたら医師たちは、自分の患者を殺したことに罪悪感を抱いていたのかもしれません……。
自分の行為を正当化するために、さらなる殺人を犯していたのでないでしょうか。
ナチス関係の本を何冊か読んだのですが、
最初ドイツ国民は、ヒトラーを熱狂的に支持していたようですね。
(実際、政権を取ってしばらくはドイツが豊かになった)
「ナチスの恐怖政治におびえる」ばかりではなく、ゲシュタポに隣人をノリノリで密告していたりします。
リズム0の観客は、フツーの人です。
美術に興味のある、どっちかというと文化度高そうなタイプ。
T4作戦の医師も看護師も、ドイツ国民も、おそらく全員フツーの人でしょう。
「こいつ、いじめてもいいよ」という場が設定された時、どうするか?
その時にこそ、真の人間性が問われるのでしょう。
で、何が言いたいか。
「パチンコ店いじめ、よくない」ってことです。
今のパチンコ店のつるし上げはひどいですね。
「休業要請を守らなかったら法改正して罰則加えるぞ」って、もう人権侵害ですよ。
栃木のパチンコ店が休業除外要望 「運転資金難で破綻も」と悲鳴
別に私はパチンコやったこともないし、これからもやらないでしょう。興味0です。
鉱物ブログ読んでてこの件を知ったくらいです。
ところで、スーパーやパチンコ店ではクラスターが発生しないのでしょうか?そのようなニュースはまだ無いようですが、何か不思議な感じがしてしまいます。
でもこの流れは容認できません。
「不要不急の仕事をしたら罰則だ。だが補償はゼロだ」とか言われたら、100パー占い師もやり玉にあげられるじゃないですか!
こういう時は異端者から殺されていくもんです。
はい、そこの「仕事はリモートワークになったけど、とりあえずお給料が出るよ~」ってあなた!
「良識派」としてパチンコ店の営業に眉をひそめてる場合じゃないですよ。
その次はあなたの仕事が「空気」によって奪われます。
最後にT4作戦に反対したクレメンス司教の言葉をあげておきましょう。
「貧しい人、病人、非生産的な人がいてあたりまえだ。
私たちは、他者から生産的であると認められたときだけ生きる権利があるというのか。
非生産的な市民を 殺していいという原則ができ、実行されるならば、我々が老いて弱ったとき、我々も捨てられるだろう。
非生産的な市民を殺してもよいとするならば、今、弱者として標的にされている精神病者だけでなく、
非生産的な人、病人、傷病兵、身体が不自由になった人すべて、老いて弱ったときの私たち全てを殺すことが許されるだろう」