実占のコツ29 たいしたことない問題だから簡単に占ってください
もし皆さまがプロ占い師としてやっていきたいのなら、こういう手合いは必ず出てくるわけで……。
その時の対処法です。
昔、私はあるお客様からこういわれました。
「たいしたことない問題だから簡単に占ってください」
たいしたことないというのは、どういう意味なんでしょうか。
中学生にとっては、バレー部に入るか、バスケット部に入るかは、人生を左右する大きな問題です。
大人から見てたいしたことなくても、全身全霊で占わせて頂きます。
がしかし、このメッセージから読み取れるのは
たいしたことない問題だから簡単に占ってください、無料で。
ということなんですよね。
これを他の職業に置き換えてみましょう。
殺し屋に「老人を裏通りで殺してくれたらいいだけだから。死体もそのままでいいし、簡単な仕事だからサービスでお願い☆」といったらどうでしょう。
A 他をあたってくれ……。
B 簡単な仕事だと思うんなら、おまえがやるんだな……。
C おまえは依頼人としてのルールを破った……(ズキューン、銃撃の音)
占うのでも暗殺するのでも、料理するのでも演奏するのでも、なんでもいいですけど、その案件がどうであろうとも、その時に使う能力は常に100なんですよね。
占うか、占わないかであって、簡単に占うとか、手をぬいて占うとか、ズサンに占うとか、私にとってはありえないです。
そもそも、手を抜いたからといってラクになるわけでもないですし。
💡 「簡単」というのは「シンプル」ということを指しているのかもしれませんが、
回答が一行であっても、そこにはこれまでの経験と判断力のすべてが含まれているので、
「一行回答だから無料にして」というのは、お断りせざるをえないですね。
もしかしたら、時給換算・内職的な考え方が染みついているのかもしれませんね。
これだけの時間だからこれくらい、
これだけの成果だから報酬はこれだけ、みたいな。
だが……単価を決めるのは私だ……。

どうも、他者の能力に対するリスペクトが欠けているように思えますなァ~。
断った最大の理由がそれです。
まあお支払いがあれば、よほどのことがない限りは占いますが、
「たいしたことない」と言うくらいの問題だったら、ご自分で判断したほうがいいですよね。
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