京極祥江『私は占いジプシー』の感想

さて、私が文学フリマで買った本をご紹介しましょう。

 

『私は占いジプシー』京極祥江

 

まず、私はこの出展者に興味を抱きました。

シスターフッド書店Kanin

京都市左京区北白川にて卯年の店主二人で営む、少し偏った書店。初ZINE『離婚って、ふしあわせ?』ほか、女性によるZINEや書籍、雑貨をお持ちします。文フリ初参加!

 

京極祥江さんと井元綾さん、女性二人がやってるフェミニズム書店だそうです。

私も前々から興味はあったのですが、JR京都駅から遠いな~、これ最寄り駅どこだろう? 京大の近くらしいけど。

などなど、県外者からはいまいちアクセス方法がよくわからなかったので、行ったことはなかったです。

 

同じ会場に出店されてると。

じゃあ行こう。

 

で、目に入ってきたのはこのタイトルですよ。

「私は占いジプシー」

きっとものすごい占い依存症の話なんだろう、占いで借金五千万を抱えました、私の人生は占いによって破綻しました、嗚呼、占いも、占い師も憎いッ……みたいな話だと想像しました。

 

で、買って読んだんですけど、悲愴な感じはぜんぜんなかったですね。

こちらが内容紹介です。

すべての占い好きに捧ぐ、実録占いコメディ。

なんとその昔、石井ゆかりさんにも占ってもらったことがある店主S。
18歳より30年にわたりさまざまな人に占ってもらった経緯をつづる。
巻末によく当たる(?)占い師リスト付き。

 

恋多き著者が、いろんな占い師に占ってもらった体験をつづるエッセイです。

ご本人は「占いジプシー」と称されてますが、いやぁ……フツーの占い体験談じゃないですか?

 

あと、ここには告天子さんという謎の占い師が登場します。

名前の読みは「こくてんし」でしょうか? ヒバリの別名らしいです。

 

著者の質問「もうジェットコースター人生に疲れた。今の夫と、平穏無事に暮らすにはどうしたらいいか」

占い師の回答「今のご主人と再婚されたのは、京極さんの人生ではあくまでもひとつのステップであると思われます。言い換えれば(ご主人といつまでも仲睦まじく)というのは、京極さんにとって最終目標にはどうしてもなり得ない事柄なのです」

 

「ハッハッハ、家庭の平穏な幸せなど、小さい、小さい。そなたはもっと大きな目標のために生きるべきおなごなのじゃ」

ということでしょうか。

なかなかズバッと言いますね。私みたいです。

 

で、著者は当時はその結果に満足しなかったのですが、二人目の夫と離婚して、今はフェミニズム書店を運営しており、結果的に当たってるという……。

スパンの長い鑑定結果ほど、お客様に納得してもらえないということはあります。

 

その告天子さんはもう占いをやめてしまったそうです。

残念ですね。

 

ただ、いきなりブツッと辞めるのが占い師ですが、ケロッと何くわぬ顔をして復職するのも占い師です。

どこかで名前を変えてやってるんじゃないでしょうか?

 

オンラインショップにこの本はまだ掲載されていないんですが、フォームから連絡すれば800円+送料で送ってくれるはずです。

石井ゆかりさん、マリカシュウレイさん、つぼぼさん、石切神社の参道(占い店がたくさんある)など、多種多様な占い体験談が読めます!