【縁切り特集三】奈良の石上神宮
さて、お次は奈良の石上神宮(いそのかみじんぐう)です。
奈良県天理市布留町384
宗教国家の天理Cityを通っていかなければならないので、道中はやや独特な雰囲気に包まれます。
でも神社そのものは天理教とは何も関係がありません。
神剣フツノミタマに宿るフツノミタクマオオカミさまをお祭りしている、ふるーい神社です。
糸切りバサミ、草刈り鎌、お次は神剣……。
おまえ、どれだけ切りたいんだよって話ですな(笑)
ここはUFO(あめのいわふね)に乗って、神が降り立ったという言い伝えもあり、古代ロマンにあふれています。
また、今も七支刀(しちしとう)が伝わっており、その他にも勾玉、銅鏡、盾、甕(かめ)など、お宝がたくさんあります。
どれも、それ一個だけで神社を一社建てられそうなものばかりです。
加門七海のエッセイで「石上神宮の玉の緒(たまのお)御守が、悪霊から守ってくれた!」というエピソードがあったかと思います。
健康長寿・病気平癒・除災招福・百事成就から悪霊除けまで、なんでもオールマイティなご利益があるようです。
七支刀のお守りもあるよ! 電話すれば、郵送もしてもらえます。
ここの神社は縁切りとはうたっていませんが、断ち切りたいものがあるなら、もちろん断ってくれるでしょう。
だって剣の神さまだし。
石上神宮の神剣が切ってくれるのは、自分の迷いです。
縁が切れなくて困っている人というのは、自分も心のどこかで、その人との縁を求めています。
断ち切るのは「縁」ではなく、自分の未練・執着・迷妄です。
なので、右か左かの判断に迷っている人にもいいかもしれませんね。
放し飼いされてるニワトリがかわいいです。
縁切りQ&A
「縁切りを神さまに頼んだら、何か代償があるの?」
これは有名な縁切り神社、安井金比羅宮の主祭神が崇徳天皇であることから「何かの祟りがあるのでは?」的な発想になっているようですね。
学問の神さまといえば、菅原道真です。
菅原道真は祟り神として、日本で最もメジャーな存在です。
全国各地に一万を越える天満宮があり、毎年多くの受験生が、絵馬に合格祈願をしています。
彼ら全員、合格と引き換えに何らかの「代償」を支払っているのでしょうか?
縁切りと縁結びは、表裏一体。
大好きな彼氏と結婚したなら、この世の他の男性全員とは、結婚縁が切れたということです。
同じ一つの事象を指しているだけです。
良い縁結びをするより前に、悪い縁を切る必要があります!
さあ、レッツ縁切り神社!
ちなみに個人的に、病気との縁切りで最も効果があったと感じるのは奈良の春日大社(かすがたいしゃ)です。
シカくさい! シカばっかり! シカしかいない! そこが魅力の神社です。