実占のコツ21 なぜ悪い状況なのに風沢中孚が出てるの?

風沢中孚の記事を読んだ読者さまから、ご質問を頂きました。

謎なのは、一見、悪い状況なのに、風沢中孚がでることなんです。
この卦が出た時の、最初の黄玉さまのブログの解説はわかりました。
でもこの2回目でまた風沢中孚がでるのが、どう意味なのかわからないのです。

 

一般の方は「当たる」というと、リトマス試験紙のように、いつでも正確に吉凶を示してくれることを期待しているでしょう。

あっちは危険、こっちは安全、みたいな。

 

ですが、易は人を試します。

AIのように、唯々諾々と質問に答えてくれはしません。

人に問いを投げ返し、ゆさぶりをかけてきます。

それが、他の占いと大きく違うところです。

 

 

2回目でまた風沢中孚がでた。

じゃあ、家族を連れていけば吉なのか?

 

そもそもこれ、占いに問うべき問題ではないです。

コツ20の追記でもいいましたが、カウンセリング案件です。

 

海さんは「家族がついてくることになりました」といってますよね。

なんですか?

その「雨が降ってきました」みたいな受動的表現。

家族ですよ。

「断る」って選択肢はないんですか?

 

占いでは、吉凶禍福だけを当てればいいというものではありません。

➡ 「この人はどういう心理から、そのことを尋ねているのか?」がポイント。

 

質問「これでよかったんだろうか…」

うすうす、自分でもよくないとは思ってるんですよね。

だから問いかけたのでしょう。

 

黄「こういう記事を書きました。断ったらどうですか」

海「家族に悪くて断れません」

 

でも、海さんには「断る」という選択肢(能力)は最初からなかったのでしょう?

だったら聞いても聞かなくても同じで、ただなりゆきに任せるしかないじゃないですか。

それ占う意味ないじゃないですか。


こういう時に、易は最も厳しいです。

 

自分が毅然とした態度をとらないせいで、望まない状況になってしまった。
だけど自分からは断りたくないし、そんなことをしたら家族に悪い。

海「これでよかったんでしょうか?」
易「知らねーよ」

ですよね。

 

易「どの卦を出しても、何もしないし、納得もしねえだろうな……。だったら、前からのメッセージとして『本音で話せば?』って意味で風沢中孚でも出しておくか」

こんな感じじゃないですか?

 

 

ピント外れな卦が出る時は、

・それは占う必要があるのか?

・占ったとして、自分はその情報を活用できるのか?

・ただ単に安心がほしくて占ってるだけではないのか?

ということをふり返ってみましょう。

 

💡 良い意味で、ピント外れな卦が出る時があります。

易はものすごく大局的な観点からアドバイスを示してくれるので、短期的には損、長期的には経験をつめて得、という場合は「どう考えても悪いだろ」という状況でも、吉卦を出すことがあります。

 

だから海さんのケースでも長期的にはいいのかもしれませんが……さあ、どうでしょうね?

 

 

易は占いの中でも特にシビアなので、カウンセリング要素を求めても何もなりません。

 

賭博黙示録カイジふうにいうと、こんな感じです。

己が運命を切り開く覚悟がない者に、正しい答えは示されないッ・・・!

 

海さんのようなケースに合っているのは、チャック・スペザーノ博士の「セルフ・セラピー・カード」ですね。

これなら、占いというスタイルをとりつつ、内観できますよ。

ではまた!