第9話 せめて屋外ではマスクを外しませんか
どうです、みなさんはマスクしてますか?
私はもともと花粉症で、道を歩いてると排気ガスでノドが痛くなるし、マスクしてもいいんですが……。
でも、去年からあえて外しています。
「マスクせずんば人にあらず」というマスクファシズムが広がっているからです。
ジョギング・ツーリング・登山でもマスクする人がいるんですよ。
おい、しっかりしろ。そこは屋外だ!
酸素不足で脳機能が低下してしまったんでしょうか。
マスクの箱にも「ウイルスは防げません」と書いており、患者のツバを浴びる歯科医ではクラスター感染がひとつもなく、「無症状者が感染させる」というのは、ドイツの有名な御用学者が主張しているだけです。
「有名な学者」ではなく「御用学者として有名な人」って意味です。
私がセキをしてて病院に行くなら、そりゃマスクしてもいいですよ。だけど……。
――デパートの入り口で警備員さんが、ノーマスクの私を犯罪者ででもあるかのように呼び止めます。
「マスクの着用をお願いします」
仕方なく、私はマスクをつけて、洋服を見にいきました。
女性の方ならわかるでしょうが、ニットやワンピースなどを試着する場合、洋服にファンデーションがつかないように、フェイスカバーを渡されます。
・顔の前面をおおう、キッチンペーパーをとてもうすくしたようなもの。
フェイスカバーをつけるためには、マスクが邪魔です。とります。
試着してフェイスカバーをとって、試着室を出て鏡の前に立ちます。
「あらー、お似合いですねー」
店員さんは、私がノーマスクなことについては何もふれません。
「この服は、お袖はこうしたほうがいいですよー」と、密密になって袖をまくってくれます。
2019年と何も変わっていません。
というか、アパレルで試着したあと、ノーマスクで鏡の前に立って注意された例は、これまで皆無です。
――入り口でのマスクチェック、何も意味ないですよね。
ただ客にマスクおしつけて、それで「やってます感」を出したいだけでしょ?
こんな無意味な竹槍パフォーマンスに付き合わされるなんて、私の理性はヘトヘトですよ。
そもそも、なんでマスクだけにこだわってんのかも謎です。
ウイルスって、粘膜から侵入するんでしょ。なぜ、ゴーグルしろといわないんですか。
それで雑菌だらけのマスクを装着して飲食とか。
「おいら、こんなに不潔なことをしてもヘッチャラだぜ!」と免疫力の高さをアピールしているのでしょうか?
――こりゃあ、もう、宗教ですわ。
国民の大半が「マスクさえあれば自分は守られている」という信念を抱くようになっています。
で、そんなにマスクを信仰してるのに、マスクしてない人に後ろ指をさすという……。
あーら、あなたのマスク様は不織布・抗菌・二重で完璧なんでしょう?
だったら、その効果をとことん信じ抜けばいいんじゃございませんの。
マスク様の功徳を疑うとは、不遜でございましょうぞ! まだまだ信心が足りませんわね。
さあ、皆のもの、マスクをあがめよ。たたえよ。
夏場にN95マスクしてフルマラソンして、熱中症でその命を捧げよ!
マスク真理教に入信するのだ!!
と、このようなフラストレーションがたまって、またデモに参加するわけですね。