自分を好きになれないあなたへ(3)
ちなみに自分を好きになるとは、ナルシストになることを意味するのではないですよ。
ダメな自分もまあ許容するということです。
自己否定タイプは「私って不細工だわ~、こんな自分絶対に好きになれない! ああ、でも自分を好きになれない自分はダメなんだ! 自分をもっと好きにならなきゃ……」と、常に自分を裁くスタンスを忘れません。
そこからは負のループしか発生しないので、ちょっと考え方を変えてはどうですか、ということです。
さて無意識とか、潜在意識とか、人生脚本とか、禁止令とか、リミッティング・ビリーフとか、メンタルブロックとかいう用語があるでしょう。
あやしげな自己啓発セミナーでよく出てくるワードです。
でも、やってることは間違っちゃいない。
これをざっとまとめると
「あなたの気づいていないところに、ネガティブな思い込みがあって、あなたはそれに操られている」ということです。
たとえば
幸せになってはいけないとか、
どうせ自分には〇〇できないとか、
自分には価値がない、とかいう観念です。
だけどそれは、結局自分で作り出してるもの。
あなたがそう信じ込んだのなら、あなた自身でそれを解除できるはずです。
では、ここでひとつヒントを。
人間ってのは、自分の得にならないことはしないものです。
あなたが自己否定するメリットとは何ですか?
そんなことあるわけないと思いがちですが、あるんだなあ~。
私は長らく「自分には価値がない」と思ってきました。
ちょっとトラウマチックな家庭に育ったからでしょう。
しかし実は、そう思うことにもメリットがあったんですね。
自問自答してみましょう。
なぜ私は自分を無価値だと信じているのか?
私は無価値だ。もっと頑張らなければ。それは価値をつけたいから。そして両親に認めてほしいから。フムン、私が価値あることをすれば、両親に認めてもらえると? あの両親がそんなことするかな? 私がビルゲイツ並みに稼ごうが黙殺するだろう。
とすると「価値をつければ愛される」というのは幻想だってことだ。
ではなぜその無価値観を持ち続けている?
「私には価値がない。だから両親は私を愛さないのだ」と合理化すれば、少なくとも「自分が価値をつければいつか両親に愛されるかもしれない」と、希望を抱くことができるから。
また「自分が何をやり遂げようが両親から愛されない」という、真実から目をそらせることができるから。
これが、私が自己無価値観を信奉し続けるメリットだったのです。
うわあ。
なんかいじましいというか、みじめというか……。
ここの解説の通りです。
しかし、防衛機制とは「自分の姿を直視しないようにするこころの働き」です。多くは無意識下で働くので、コントロールが困難だったり、それが働いているという機能の有無の判断もできないことがあります。
この経験から、自分を本当に好きになるためには、自分の真実の姿を直視する必要があるかと思われます。
これすっごく面倒くさいし、気が重いし、いやなんですよね。
まるで油汚れのたまったレンジフードを前にした時のような気分です。
でも、やる価値はあると思いますよ。
1 さあ、あなたが自分を嫌いでいるメリットとは何ですか?
2 あなたが自分を好きになるデメリットとは何なのですか?
3 それによって、あなたは何を守ろうとしているのですか?
「なぜそうなのか?」と自分に問いを投げかけていたら、いつかパッとひらめきますよ。
それで難しければ、紙に自分の気持ちを書き出すとか。
占いでもそうですが、適切な問いを立てることはとても大切です!
また、心理的な成長と、ネガティブな思い込みが外れる事には、関連性があるようです。
以上のようなワークで考えが変わらなくても、心理的に成長していけば、自然と自己否定をやめられるかもしれません。
真実に向き合えるくらいに心が成長したなら、過去の防衛機制は不要になるってことです。
ですから、一般的に自分を成長させること……新しいことにチャレンジしたり、一人旅に出かけたり、いろんな人と会ってみたりするといいですね。
自分の好きなことをするのは特にオススメ!
という、当たり前の結論になっちゃいましたが。
さあ、自分を好きになる旅に出かけてください。
いってらっしゃいませ~。