63水火既済(すいかきせい)
水火既済(すいかきせい)は、完成・終結を表します。
この卦は、下から陽、陰、陽、と並んでいますね。
易には、いちばん下の一本目は(陽の数字だから)陽であるべき。
二本目は(陰の数字だから)は陰であるべき、という考え方があります。
つまり、この卦はすべての陰陽が「正しい位置」に収まっているのです。
しかし、だからといっておめでたいわけではありません。
易では「完成=吉」とはとらえないのです。
完成したら、後は崩壊するだけ。上りつめたら、後は下るだけ。
これが易の特徴的な考えですね。
この卦が出た場合、仕事や生活のことは安定しています。
だけど、発展性はまったくありません。
「永遠に昇給しないけど、クビにもならない仕事」のようなものです。
定年退職した方の、第二の職場にはぴったりですけれど。
メリットとデメリットをよく比較しておきましょう。
恋愛は、安定しています。
しかしこの場合の「安定」とは、マンネリや倦怠感につながります。
今の状態から、婚約や結婚へと発展させることは難しいでしょう。
片想いの場合で、この卦が出たら……。
「今の状態がピークで、これから発展していかない」というふうに読みます。
二人の間にあるキャンバスは真っ黒で、これから新しい絵を描く余地がないのですね。
今は、西洋の絵画のように、ぎゅうぎゅうに描いてしまって、それで完結! という状態です。
隙間なし、余白なし=発展性なし、となります。
おみくじでいうと「小吉」ですね。
この事態をどうにかしたいと願うなら、今までと違ったアプローチ、あるいは今の環境からの脱出が必要です。
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