開運アドバイスを無視する人たち その2

 

昨日の続きです。

はてさて、開運法は実践されるのでしょうか?

 

(6)でも続かないの

 

お客様「この間の開運法、やってみたら効いたんです! いいなって思ってた人から映画に誘われました!」

私「それは素晴らしいですね!」

お客様「で、もうやめてもいいですよね?」

私「何を仰ってるんですか。これからが本番ですよ。

もちろん食事デートの時にも歯磨きは欠かさないように。口説き文句は『高級電動歯ブラシを買ったんだ。ぼくの家に歯磨きしにこないかい?』です。子どもが生まれたら、もちろんきちんと歯を磨いてあげてください。あなたの積極的な育児参加に、奥様は涙を流して喜ぶでしょう。家族全員で8020運動に参加しましょう。これで二人は、共白髪になるまで夫婦円満です。また子どもたちも『親父は歯磨きにうるさかったけど、おれたちのことを考えてくれてたんだな』と、いつまでも感謝の気持ちを持ち続けるでしょう。これくらい徹底的にやって頂かないと

お客様「そこまでして、開運しなくてもいいです……」

 

その後、この方は素敵な女性とデートしましたが「歯にヤニがついてる。生理的に無理だわ」とフラれてしまいました。めでたしめでたし。

 

 

今までずーっと開運活動をやってこなかった人は、ちょっと何かするだけで、目に見える変化が現れます。

わっ、ほんとに効果あるのかも。不思議~!

でもそこまでなんです。

99%の人はそれを継続できません。

 

確かに、自分とは相性の合わない開運法というのはあります。

「いまいちだな」と思うのなら、やめるべきです。

しかし、良さげな効果が出てるのに、なぜそれを継続できないのか?

ほんともったいないですよね。

 

たとえば「うらない君とうれない君」です。

丸三年もこの番組をやってるのに、長谷川さんは窓開けをちょろっとやっただけです。

初回でいい結果が出たのに、その後は何もやってなさそうです。

 

しかしその番組の放送作家さんは、花買いを毎回やって、

今では奥さんと子どもに恵まれ、港区のタワーマンションに住んでいるそうです。

 

何でしょう、この差は?

「開運法をやらないからだ」とも言えるでしょう。

 

さらに、これは性格の差でもあるのでは?

開運法をやり続ける人というのは、素直でフットワークが軽く、克己心があって、しかも根気があります。

そういう人が成功するのは、当然といえば当然ですよね。

 

 

(7)開運法とダイエット法は同じ

 

お客様「一回やってバーンと効果がある開運方法を教えてくれたらよかったのに!」

 

そういうのも、なくはないです。

しかしそれは「こんな家に住みましょう」だの「今ある土地を手放しましょう」だの、明らかに富裕層向けの処方箋となります。

そのぶんリスクも大きくなり、決断力も要します。

易は「今のその人に合った」アドバイスを教えてくれるので、そうなっちゃうんですね。

 

それに、もしそうやってビッグな運をつかんだとしても、

歯磨きさえ面倒くさがるような精神力では、うまく運を扱えないのでは?

 

私「恋愛で『清潔感を大切に』というのは常識ですよ。

その左手小指だけ長く伸ばした爪で鼻をほじる癖も改めないと……」

お客様「そんなのただの説教じゃないか! 祈祷とか霊符とか何かないんですか!」

 

うちでは在庫ありませんねえ。

また、仮にそういうマジカルパワーに頼ったところで、

本人が変わっていないと、またすぐに元の運気に引き戻されてしまうでしょう。

 

 

(8)あなたに最も欠けているもの。

 

まあ確かに、占い師のアドバイスが正しいとは限りません。自分に合わない開運法もあります。

でも占い師のいうことが常識的で、自分でもうすうす「やった方がいいよな」と思っていることだったら、そうした方がいいんじゃないですか。

 

開運法は魔法ではありません。

どっちかというと「〇〇式ダイエット法」のようなものです。

「本をパラパラするだけダイエット」でも、本はパラパラしなきゃいけません。

 

・そんなことしたって効果あるかわからない! → そうですね。

・続けていいことがあるかどうかわからない! → そうですね。

・お金と時間が全部無駄になるかもしれない! → そうですね。

 

……そんなあなたに欠けているものは、行動する勇気では?

 

占い師がいうのも何ですが、先のことはわかりません。

四千年前から、人は不確定な状況の中で、必死に健闘していたのです。

 

特に今の人は「ちょっとでも失敗したくない」「絶対に正解を見つけたい」という気持ちが強くなっています。

ラーメン一杯食べるにしても、ハズレを選びたくなくて食べログで調べまくったり。

そこまで臆病な態度だと、幸運が遠ざかっていくばかりですよ。

 

お客様「そんなことわかってる! でも歯磨きできないんです!」

 

ここで西洋占星術の大家にして人生相談のベテラン、マドモアゼル愛先生のお言葉をご紹介しましょう。

 最近私が受ける悩み相談の中でもっとも多いのがこのパターンです。

「~をしたいがこういう理由でできない。どうしたらよいでしょうか」

というものです。

しかし、本来それは悩みと呼べるものではないのです。何もしないで人生が開けると考えるほうがおかしいわけで、何もしないでいては、つまらない大人になって、つまらない人生を終えていく以外にないでしょう。ただそれだけのことだと思うのです。

「人生を充実させたい、でも問題があるからできない」というのは、自分は何もしないで幸せになりたいということで、夢を見るだけで人生を終える以外になくなります。

『自分の素晴らしさに気づいてますか』マドモアゼル愛 三笠書房 p204

 

つめたっ。

いやいや、心が温かいからこそ、こんなふうに言っているのですね。

鬱病で日常生活もままならないくらいなら、まず加療すべきです。

けどそうでもないのに「できない」ばかり言われては、どんなベテラン占い師でもお手上げです。

 

クリスマスだというのに、やたらと苦い内容になってしまいましたね。

でも、そんなもんですって。開運にも王道はナシです。

 

 

(9)継続は力なり

 

いやはや、かなりの長文になってしまいました。

ここまで読んでくれたあなたに、とっておきの情報をプレゼントします。

 

  💡 開運法というのは、続けていくうちに効果がグレードアップすることがあります。

 

開運法をやるやらないだけでも、大きな心理的抵抗があります。

さらに、初回で思うような効果が出ないからといって、やめてしまう人の何と多いことか……。

「やったー、ビンゴ大会で手ぬぐいが当たった~……何だそれだけか! やめたやめた!」

これはNGです!

 

開運法は、今のその人の器に合った幸運を与えてくれます。

そして自分の状況によって、つかめる幸運は大きく変わってきます。

学生の幸福と、社会人の幸福は違うでしょう。

 

今後あなたがレベルアップすれば、同じビンゴ大会でも、図書カードやデジカメ、さらにはルンバが当たる可能性があるのです。

開運法をやる→ちょっと幸せになる→またやってみる→前より大きな幸福が、というわけです。

 

というわけで「おっ、これ効くかも?」という開運法に巡り合ったなら、その後もコツコツ続けてみましょう。

歯磨きも開運法も、しっかりと習慣づけましょう!

 

皆さま、よいクリスマスをお過ごしくださいね。ではまた~。

 

開運アドバイスを無視する人たち その1